zipファイルにパスワードをかけることは、大切な情報を守るための基本的かつ効果的な手段です。
特にメールやクラウドでファイルを共有する場面では、パスワードを設定することで第三者の不正アクセスを防げます。
ただし、パスワードのかけ方は使用するデバイスによって異なり、操作に戸惑うこともありますよね。
本記事では、Windows、Mac、スマホそれぞれでの設定方法やおすすめソフト、さらにパスワードを忘れたときの対処法まで、初心者の方でもすぐ実践できるようにわかりやすく解説しています。
セキュリティ意識を高め、安全なファイル管理を始めましょう。
zipファイルとは?仕組みと用途をわかりやすく解説

zipファイルは、複数のファイルをひとまとめにして圧縮できる便利な形式です。
共有や保存の効率を上げるためによく使われています。
zipファイルの基本|圧縮の意味とメリット
zipファイルとは、ファイルやフォルダを圧縮して1つのファイルにまとめる形式のことです。
使い方も簡単で、メール添付やクラウド共有に広く活用されています。
データ容量を抑えることができるため、送受信がスムーズになるのが最大のメリットです。
また、圧縮することでファイルの読み込みも早くなり、保存スペースの節約にもつながります。
ファイル名の末尾に「.zip」と表示されるのが特徴です。
zipファイルのメリット:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 圧縮 | データサイズを小さくできる |
| まとめられる | 複数のファイルを1つにまとめられる |
| 転送がスムーズ | メールやクラウドへのアップロードが早くなる |
| 対応環境が広い | Windows、Mac、スマホなどほぼすべてのOSで対応可能 |
なぜzipにパスワードが必要なのか?目的と必要性
zipファイルにパスワードをかける主な目的は、情報漏洩のリスクを最小限に抑えることです。
例えば、個人情報や機密資料をメールで送る際、zip化するだけではセキュリティは不十分です。
パスワードをかけることで、不正アクセスや改ざんを防ぎやすくなります。
また、クラウドストレージやUSBメモリでの保存時にも、パスワード設定があると安心です。
ただし、弱いパスワードでは意味がなく、強力で管理しやすいパスワードの作成と運用が求められます。
パスワード設定の目的:
- 第三者による中身の閲覧防止
- 万が一の誤送信時にも内容保護
- 情報セキュリティポリシーの遵守
- 外部ストレージやクラウド利用時の安全確保
【Windows編】zipファイルにパスワードをかける方法
Windowsでは、標準機能や無料ソフトを使ってzipファイルに簡単にパスワードを設定できます。
まずは基本の方法から確認しましょう。
標準機能を使ってzipにパスワードをかける手順
Windows 10や11では、簡易的な暗号化が標準で用意されています。
ファイルを右クリックし「送る」からzip形式で圧縮し、さらに「詳細設定」から「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」にチェックを入れるだけで設定が完了します。
この方法はアカウント単位の保護になるため、他のPCでは開けないこともあります。
より確実に守りたい場合は、後述する7-Zipなどのフリーソフトを使うのが安心です。
Windows標準機能の操作手順(概要):
- 対象ファイルを右クリック→「送る」→「圧縮フォルダー」
- 作成されたzipファイルを右クリック→「プロパティ」→「詳細設定」
- 「内容を暗号化してデータを保護」にチェック
Windowsで設定できない原因と対処法(トラブルシューティング)
「詳細設定が表示されない」「パスワードをかけられない」などの問題が発生することがあります。
よくある原因として、Homeエディションでは暗号化機能が制限されていることや、管理者権限が不足していることが挙げられます。
また、すでに他の形式で暗号化されているファイルでは設定が反映されない場合もあります。
これらの問題は、一つずつチェックすれば解決できるケースがほとんどです。
考えられる原因と対処法:
- Homeエディション → 7-Zipなど外部ツールを使用
- 管理者権限がない → 管理者として実行
- zipではなく通常ファイルを選択 → ファイル形式を確認
- 既に暗号化済み → 一度解除して再圧縮
【Mac編】zipパスワードの設定方法とおすすめアプリ

Macでは、Windowsのような簡易暗号化は標準で提供されていません。
ターミナルを使うか、専用ソフトを活用するのが一般的です。
ターミナルで設定する方法(コマンド付き解説)
Macでは、ターミナルを使えば無料で安全にパスワード付きのzipファイルを作成できます。
まず、Finderで対象ファイルをまとめてzipにし、ターミナルで「zip -e ファイル名.zip 元ファイル名」と入力するだけで設定可能です。
パスワードの入力を求められたら任意の文字列を入力して完了です。
コマンド操作に不慣れでも、手順に従えば簡単に設定できるので安心してください。
ターミナルの手順例:
zip -e secure.zip sample.txt
この操作で「secure.zip」がパスワード付きで作成されます。
Macユーザーに人気の無料ソフト「Keka」とは?
ターミナルが苦手な方には、無料のアプリ「Keka」がおすすめです。
KekaはmacOS向けの圧縮・解凍アプリで、直感的な操作が魅力。
ドラッグ&ドロップでzipを作成し、暗号化オプションにパスワードを入力するだけで安全なファイルが作れます。
AES-256方式にも対応しており、強固なセキュリティが期待できます。
App Storeや公式サイトからダウンロード可能で、Macユーザーにとって非常に使いやすい選択肢です。
Kekaの主な特徴:
- シンプルな操作性(ドラッグ&ドロップ対応)
- AES-256による強力な暗号化
- macOSネイティブ設計で軽快な動作
【スマホ編】iPhone・Androidでzipパスワードをかけるには?
スマホでも、専用アプリを使えばパスワード付きzipファイルを簡単に作成できます。
外出先での利用にも便利です。
iZip・WinZipなどおすすめ無料アプリ紹介
iPhoneでは「iZip」、Androidでは「RAR」や「WinZip」などが人気です。
これらのアプリを使えば、ファイルを選んで圧縮→パスワード入力→保存という流れで、安全なzipファイルが作成できます。
中でも「WinZip」はAES-256対応で、PCと同レベルの暗号化が可能。
無料版でも基本機能が充実しており、ちょっとしたファイル送付なら十分に活用できます。
主なアプリと特徴一覧:
| アプリ名 | 対応OS | 特徴 |
|---|---|---|
| iZip | iPhone | Encrypt Zip対応、直感操作 |
| WinZip | iPhone/Android | AES-256暗号化、PC互換あり |
| RAR | Android | 圧縮・解凍・暗号化が一括で可能 |
外出先でも安全!スマホでのファイル共有術
スマホで作成したパスワード付きzipは、クラウドやメールで安全に共有できます。
たとえば、GoogleドライブやDropboxと連携すれば、リンク共有も容易です。
アプリを活用することで、パソコンが手元にない状況でも安全にファイルを管理できます。
また、モバイル環境での送信時には、通信の暗号化や宛先の確認など、セキュリティ意識を持つことも重要です。
社外でのファイル管理には欠かせないスキルといえるでしょう。
外出先での安全な共有ポイント:
- クラウドストレージの利用でリンク制限を活用
- アプリ内の共有機能を使って送信先を限定
- 公共Wi-Fi使用時はVPNで通信を保護
【無料ソフト編】7-Zip・Lhaplusでパスワード付きzipを作成

無料ソフトを活用すれば、初心者でも簡単にセキュリティ性の高いzipファイルを作成できます。
ここでは、代表的な2つのツールを紹介します。
初心者向け:7-Zipの使い方と特徴(AES暗号対応)
7-Zipは、世界中で使われている高機能な圧縮・解凍ソフトです。
完全無料で、AES-256という軍事レベルの暗号方式に対応しているのが大きな特徴です。
インストール後、ファイルを右クリックして「7-Zip」→「圧縮」を選ぶだけで簡単に操作できます。
セキュリティ意識が高い企業や個人に支持されており、パスワード付きzipの作成に最適なツールといえます。
動作も軽快で、古いPCでも安定して利用できます。
7-Zipの特徴まとめ:
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 暗号化方式 | AES-256(強力な暗号方式) |
| 対応形式 | ZIP / 7z / RAR など多数 |
| 操作方法 | ファイル右クリック→圧縮→パスワード入力 |
| 使用料金 | 完全無料・広告なし |
パスワード設定の手順と注意点
7-Zipでパスワードをかける際は、圧縮画面で「暗号化方式」にAES-256を選択し、任意のパスワードを入力します。
これにより、パスワードが正しくないと中身が表示されないようになります。
ただし、設定したパスワードを忘れると復元できないため、管理は慎重に行いましょう。
また、解凍時にも7-Zipを使う必要がある場合があるため、送信先にもインストールを促すと親切です。
ドラッグ&ドロップで簡単!Lhaplusの魅力と注意点
Lhaplus(ラプラス)は、日本国内で長年親しまれている圧縮・解凍ソフトです。
初心者でも扱いやすく、ファイルをドラッグ&ドロップするだけでzip化できる手軽さが魅力です。
パスワード付きのzipを作るには、設定画面であらかじめパスワードを入力しておく必要があります。
Windowsに特化しており、シンプルな操作性を重視する方に最適です。
ただし、公式サイト以外からのダウンロードはセキュリティ上のリスクがあるため注意が必要です。
Lhaplusのメリットと注意点:
- 操作が非常にシンプル
- 初心者でもすぐに使える日本語対応
- 公式サイト以外からのインストールは危険
- 強固な暗号化ではないため、用途を選ぶ必要あり
Lhaplusを使うときのポイント
Lhaplusでは、圧縮したいファイルをLhaplusのアイコンにドラッグ&ドロップし、表示されるダイアログでパスワードを入力します。
その後、自動で暗号化されたzipファイルが生成されます。
ただし、セキュリティレベルは7-Zipほど高くないため、機密性の高いデータを扱う際には向きません。
個人利用や一時的な共有には十分ですが、用途をよく見極めて使い分けましょう。
zipファイルのパスワードを忘れた・解除したいときの対処法
zipファイルのパスワードを忘れてしまった場合、自力での復元は困難です。
正しい手順や安全な対処法を知っておくことが重要です。
正しい解除方法(Windows/Mac共通)
パスワード付きzipファイルの解除とは、正しいパスワードを入力して中身を取り出す操作のことです。
WindowsやMacでは、専用ソフトがなくても標準の解凍機能でパスワード入力画面が表示されます。
正しい文字列を入力すれば、通常通りファイルが解凍され利用可能になります。
入力時には、大文字・小文字、数字や記号の区別に特に注意してください。
よくあるミスの多くは、入力間違いに起因します。
入力エラーに注意するポイント
解凍時のエラーには、「パスワードが違います」や「解凍できません」というメッセージが表示されます。
これらは、入力間違いや余計な空白が原因の場合が多いです。
特に「O(オー)」と「0(ゼロ)」の違い、「l(エル)」と「1(イチ)」の見分けには気をつけましょう。
また、コピー&ペースト時に空白が含まれることもあるため、手入力も試してみる価値があります。
パスワードを思い出せないときに試す3つの方法
どうしてもパスワードを思い出せないときは、以下の方法を試してみてください。
まず、普段使っているパスワードをいくつか入力してみることです。
次に、ブラウザやアプリのパスワード管理機能を確認しましょう。
また、ファイルの送信者に問い合わせるのも確実な手段です。
これらを試しても解決できない場合は、専門業者への相談が必要になる場合もあります。
試すべき方法:
- よく使うパスワードを入力してみる
- パスワード管理アプリ(1Password、Bitwardenなど)を確認
- ファイルの送信者に確認を取る
パスワードを忘れない工夫も重要
再発防止のためには、強力なパスワードを安全に管理する仕組みが必要です。
紙にメモするのは避け、信頼性の高いパスワード管理アプリを使いましょう。
また、同じパスワードを複数のzipファイルで使い回すのも危険です。
定期的な見直しと、パスワードポリシーの策定が安全性を高めます。
パスワード解除ツールの危険性と利用の注意点
インターネット上にはパスワード解除ツールが多数存在しますが、使用は非常にリスクが高いです。
多くのツールにはウイルスやマルウェアが含まれている可能性があり、PCが感染するおそれがあります。
また、情報漏洩につながるバックドアが仕込まれていることもあり、安全性の保証はありません。
大切なデータを守るためには、正規の方法で対処することが基本です。
安全な代替手段を選ぼう
どうしてもファイルが開けない場合は、無理に解析を試みるのではなく、送信者に再送依頼をするのがもっとも安全です。
企業利用であれば、社内の情報システム部門や専門業者に相談しましょう。
解除ツールに頼らず、安全な選択をすることが結果的に時間の節約にもなります。
zipファイルを安全に扱うための運用ルールとコツ

パスワードを設定するだけでなく、その後の取り扱いや共有方法にも注意が必要です。
ここでは、安全運用のための基本ルールを解説します。
「PPAP問題」とは?危険な共有方法を解説
PPAPとは、パスワード付きzipファイルをメールで送り、そのパスワードを別メールで送るという日本特有の方法です。
かつては安全とされていましたが、現在ではその方式に多くのセキュリティリスクが指摘されています。
ファイルとパスワードが同じ経路で送信されるため、両方が同時に漏洩する危険性があるのです。
企業や行政機関でも廃止の動きが広がっています。
PPAP以外の安全な共有方法
現在では、クラウドストレージのリンク共有や、暗号化メールの利用が推奨されています。
Google DriveやOneDriveなら、アクセス権限や有効期限を細かく設定でき、誤送信時のリスクを最小限に抑えられます。
パスワードだけに頼るのではなく、送信経路の安全性まで含めて考えることが大切です。
セキュリティ強化のためのパスワード作成・管理法
安全なパスワードを作るためには、12文字以上で英大文字・小文字・数字・記号を組み合わせるのが基本です。
意味のある単語を避け、推測されにくい構成にしましょう。
また、使い回しは避け、用途ごとに異なるパスワードを設定します。
パスワード管理には、専用アプリの利用が効果的です。
パスワード強化のポイント:
- 長さ:12文字以上
- 構成:英字(大・小)+数字+記号
- 管理:1Password、Bitwardenなどを活用
安全なパスワードの例と工夫
たとえば、「今日は11時に出発する」を「Ky11jiDs」と変換するなど、覚えやすく強固な形にするのもおすすめです。
定期的な変更もセキュリティ維持には重要です。
組織での運用では、ポリシーを明文化し、全員で徹底しましょう。
クラウドサービスでの安全なファイル共有方法
クラウドストレージを活用すれば、物理的なファイル送信を避けて、より安全な共有が可能になります。
Google DriveやDropbox、OneDriveでは、リンクの有効期限やアクセス制限の設定が行えます。
送信相手に限定した公開ができるため、誤送信や第三者アクセスのリスクが減ります。
企業内でのファイル管理にも最適です。
安全なクラウド活用のコツ
共有リンクを作成する際は、必ず「特定ユーザーのみ」に制限をかけましょう。
また、有効期限や閲覧のみの設定も活用すれば、ファイルの保護レベルをさらに高められます。
万が一の誤送信にもすぐに対応できるのがクラウドの強みです。
まとめ
zipファイルにパスワードを設定することは、今や情報セキュリティの基本中の基本です。
ただし、設定方法や共有手段を誤ると、かえってリスクを高めてしまうこともあります。
本記事で紹介したように、Windows・Mac・スマホそれぞれで適切な方法を選び、安全なツールやアプリを使って管理することが大切です。
また、パスワードの忘失対策や共有経路の安全性にも配慮することで、より安心してファイルをやり取りできるようになります。
ぜひ今日から、安全なファイル運用を実践してみてください。


